頭寒足熱に、腸を温め病気予防
1月 21st, 2014
寒さが堪える季節ですね。
身体が縮こまって、血液の循環も滞りがちとなります。
不調はございませんか?
2014年となり、当院も幸手で9年目となりました。
皆様の支えあって、年数を重ねて来れましたが
この歳になって、私 「 頭寒足熱 」 について
「 思い込み 」 だった事に気が付きました!!!
頭は冷たく、足がポカポカした状態が健康には良いと
あながち間違いではないのですが、どうやら
体温が低くなりがちな下半身と、体温が比較的高い上半身との
「 温度差の少ない状態が健康的 」 との喩えのようです。
皆様はご存じでしたか?
確かに、上半身が冷えて下半身は温かいという人を
診たことがございません。
自律神経の乱れであれば、手足は冷えて顔面はポッポと
のぼせるご婦人もおります。 また、腰痛患者さんなら
腰下肢の血行が悪そうで、触るとやっぱり冷たい。
それだけ、足先手先は血液循環も滞りがちで
何事もまんべんなく、行き届くのが良いのでしょうけど
そのまんま鵜呑みにしていました。 そこで
「 頭寒足熱 」 の医学的根拠はどこからと? 調べてみました。
18世紀オランダの名医の記述が蘭学者を通して伝わった?
詳しくは、こちらのリンクを参照して頂くと宜しいですが
スマートフォンから表示されない方の為に、あらすじを
Q&A「頭寒足熱」の医学的根拠を教えてください 「健」2012年 1月号 Vol.40-10 p.13-14
オランダの名医ブールハーフェの蔵書には、厳重に封印された
「 医学の無類にしてもっとも深い秘密 」 と、題された本がありました。
彼の死後、同僚たちが期待してその本を開いてみると、最初のページには
Keep thehead cool, the feet warm, the bowels free.
と書いてあるだけで、あとのページは白紙だったそうです。
直訳すると 「 頭は冷やし、足は暖かく、腸は空に 」 となることから
当時オランダだけが唯一の交易国であった日本で、蘭学者たちが
直訳の 「 頭寒足熱 」 を、医学の真髄として伝えたのではないかというのです。
随分具体的な感じですよね。
ところがです! この直訳すら 「 英語から、オランダ語に訳され 」
それが更に日本語へ訳されて、2回の翻訳の間に本当の意味が消えて
表面的な直訳だけが残ったのではないか? というのが最も有力な説らしい。
伝言ゲームみたいでしょ。 今のお子さんはこんな遊びするのかな?
原文は、英国のトーマス・パーの 「 長寿の秘訣 」
Keep your head cool by temperanceand your feet warm by exercise.
「 腹を立てず常に冷静で、物事には行動力を持って取り組みなさい 」
これが伝言ゲームのように、いつのまにか 「 頭寒足熱 」 になった。
漢字からは多くのニュアンスが読み取れるので、上記の内容を踏まえると
感慨深く解釈も広がるというものですが、まさかこんなドラマがあったとは …
2つの英訳には、「 腹 ・ 腸 」 というキーワードが記されていますね。
腹八文目、気分穏やかが、日本風に言えば 「 腸を空に腹を立てず 」 です。
最近、腸と免疫力の関係や、腸内で産生されるセロトニンの働きが
幸せのホルモンとして取り上げられたりしています。
健康・寿命を左右する 「 ヒト腸内フローラ 」
原文には 「 行動力を持って取り組みなさい 」 との記載がありますが
セロトニン不足は、うつ病や慢性疲労症候群などの要因としても
知られています。
なんだか原文に近づいてきたような …
以上を踏まえて、頭寒足熱に腸温のススメ! 身体を温めて疾病予防
冬の冷えを春に持ち越さないよう、暖かく乗り越えましょう。
よかったらこちらの記事も参照下さい
「 簡単ホットパックはレンジでチン! 」